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2016/09/26 持ち合い株売却の道のりは遠い

2016/09/26 持ち合い株売却の道のりは遠い

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-持ち合い株売却の道のりは遠い-
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融資産や退職金の運用助言・ライフプランニングサービスを提供する。
2000年当社設立。グローバルな投資理論や外国株投資・国際分散投
資への造詣が深い。日本経済新聞、週刊東洋経済、日経マネーなどへ
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グローバル・スタンダードの証券アナリスト資格CFAとFPの最上位
国際資格CFPをもつFP・資産運用アドバイザーの尾藤峰男です。この
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ました。

このメルマガでは、大切なお金の運用で皆さまのお役に立てるよう、そ
の成功へのステップを私、尾藤 峰男がわかりやすくお話していきます。
金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーだからこそ、本当に
役に立つ情報をお届けできます。これからも『本当はどうなの?』『本
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私、尾藤 峰男は世界の金融業界・法曹界・会計士業界など誰もが認め
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■ メルマガ『資産運用』編

-持ち合い株売却の道のりは遠い-

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昨年6月に導入された企業統治方針(コーポレート・ガバナンス・コー
ド)にもとづいて、持ち合い株式保有の方針について報告が求められて
います。一部に削減の動きが出ていますが、株の持ち合いを否定したり
解消方針を打ち出したりする会社はいまだ少ないのが実状です。その解
消スピードは遅いとしかいいようがありません。一方で、このところの
持ち合い株売却の動きを見ているとこれまでの驚くばかりの持ち合い関
係が浮かび上がってきます。最近の持ち合い株式の動向について見てみ
ましょう。

□ ここまで行っていた株の持ち合い関係

メガバンクや取引先企業など13社が政策保有するリクルート株6113万
株、約2500億円を売り出すことを、リクルートが8月発表しました。実
に売出株数は発行済み株数の10.8%に上ります。売出人は電通、NTTデー
タ、三井物産、3メガバンク、大日本印刷、野村総研など大手取引先と
見られる会社が軒を連ねています。これでも、2016年3月末に事業法人が
保有していた全発行済み株数の4割の一部に過ぎません。リクルートは
14年10月に上場していますが、このときにこれだけの株式が取引先に保
有されていたことをどの程度投資家が把握していたか、危惧を覚えます。

その他、最近持ち合い株削減をした企業を見てみますと、

・小野薬品の株式を日清食品、愛知銀行、第一三共が売却
・三菱グループ28社が三菱総研の株式を売り出し
・1%強を持ち合っていたスズキと富士重工が売却
・互いに筆頭株主だったトーモク(段ボール)とホッカン(製缶)保有
株の大半を売却

これらを見ると、取引先とがっちりタッグを組んだり、旧財閥グループ
で持ち合ったり、あるいは株を持ってくれるところだったらどこでもい
いというように、その形態はさまざまですが、いずれにしても、一般株
主の株主利益に横を向いた姿勢が浮かび上がってきます。

□ 依然遅々として進まない持ち合い解消

日経調べで、15年度末の持ち合い株は46兆5000億円。14年度末から市場
の下落を除く実質額で1兆円強減ったとはいえ、コーポレートガバナンス
が導入された年度でそのペースは、遅いとしかいいようがありません。
野村証券によると、持ち合い株の保有比率は14年度末の10.8%に対し、
17年度末でも9.9%程度と1%弱の低下にとどまる見通しです。そこには、
依然安定株主にこだわる企業の古い体質が見えてきます。また銀行では、
メガバンクが持ち合い株削減プランを策定する一方で、地銀の持ち合い
株解消の動きが見えてきません。こちらは、まさに全国を駆け巡るがご
とく200以上のカップルが株の持ち合いを行っていて、地域性、取引の
相乗効果、経済合理性など考えずに、どこでも株を持ち合ってくれる地
銀と持ち合うという状況が見えます。

持ち合い株は漸減傾向とはいえ、上場企業の純資産(約350兆円)の1割
強にも上ると見られます。株価動向が財務に大きく影響するだけでなく、
持ち合い株に滞留している資金は、いわば死に金で、ROEなど資本効率向
上、株主還元強化、設備投資、研究開発、M&Aなどへの戦略的配分にも支
障をきたすのです。

□ 範囲を広げれば、株の持ち合いはもっと広い

上記(14年度末10.8%)の持ち合い比率は、上場企業の持ち合い株比率。
保険会社の保有分を入れると15年度末15.7%に膨れます。いわばこちら
は広義の持ち合い比率。保険会社は、保険契約獲得のためターゲット企
業の株を保有します。野村証券によれば、さらに創業家や創業家の管理
会社の保有株や有価証券報告書に出ない小規模の持ち合い株を含めた
「安定株主」は34.4%に及ぶとのことです。このことが何を示している
かといいますと、3分の1以上を保有する安定株主によって、株主総会の
特別決議はすべて否決できることになるのです。これでは、一般株主権
の空洞化は明らかです。「とてもではないが、日本株は買っていられな
い。」と考える投資家も多いことでしょう。

□ 日本企業の競争力劣化は、株の持ち合いにある

株の持ち合いは、相手が納得しないと勝手に売れないのが現状です。い
わば事業関係のために安定株主に頼らざるを得なかったり、株の持ち合
いを防波堤に株主総会を乗りきったりしようとする企業が相変わらず多
く、なかなか株の売却を了承してくれないケースが多いようです。株の
売却を了承しない企業は、みずから既存の殻の中に閉じ込め、成長の芽
を摘んでいるようなものです。

また株の持ち合いは、その部分はお互いフリーパスで何でも通すという
暗黙の了解の下に成り立っています。それは、経営陣の安穏な経営、自
己保身、資金の溜め込みにつながり、戦略的展開、企業の有機的成長、
一般株主利益強化には、逆行するものです。人間の身体で見れば、いわ
ば肺の呼吸機能劣化、肺気腫を患っている状況といってもよいでしょう。
これが、バブル崩壊後、日本企業競争力の劣化を引き起こしたといって
過言ではありません。一刻も早く、この部分は取り除かなければなりま
せん。

昨年つくったコーポレート・ガバナンス・コード。端的に言えば、日本
企業全体で、その体裁は整えたが、実行が伴っていないということです。
投資家は、これからも持ち合い解消の動向を、目を凝らして見ていく必
要があります。

いかがでしたか、今週のメールマガジン。これからも私、尾藤 峰男は、
メルマガ読者の皆さんに、真に役に立つ「資産運用を成功に導く」情報
を発信していきます。ご期待ください!
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■ 編集後記:

今週末、今話題の築地市場に朝早く行ってきました。場内市場の食堂エ
リアはどこも7時前から、すごいことになっていました。有名なすし屋
は4,5時間待ちも当たり前で、店の前とは別に、第2陣が近くに控えてい
る有様です。外国人観光客の数が半数以上で、狭い路地が人で一杯一杯。
また600以上の店が連なる仲卸エリアは圧巻です。ターレやリヤカーが
行き交い、8時前後はものすごい活気です。私も魚介の新鮮さに目を引
かれ、ついマグロなどを買ってしまいました。まさにここのネタの確か
さは折り紙つきでしょう。もうすぐこの場所がなくなると思うと、一抹
の寂しさを感じます。

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■ 発行責任者    尾藤 峰男(びとう みねお)
米国CFA協会認定証券アナリスト
日本証券アナリスト協会検定会員
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日本FP協会CFP認定者

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