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2012/07/02 「外国株投資は為替が怖い」-もし為替リスクはほとんどないとしたら

2012/07/02 「外国株投資は為替が怖い」-もし為替リスクはほとんどないとしたら

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-「外国株投資は為替が怖い」-もし為替リスクはほとんどないとしたら-
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グローバル・スタンダードの証券アナリスト資格CFAとFPの最上位国際資格
CFPをもつFP・資産運用アドバイザーの尾藤峰男です。この週刊メールマガ
ジンは、読者の皆様のおかげさまで、第204号となりました。

このメルマガは、連載形式になっています。『株式』編、『投資信託』編、『債券』
編と続き、現在第4弾『資産運用』編となっています。お知り合いや友人の方に
も、ぜひ紹介してあげてください。

このメルマガでは、大切なお金の運用で皆さまのお役に立てるよう、その成功へ
のステップを私、尾藤 峰男がわかりやすくお話していきます。金融機関から完
全独立のFP・資産運用アドバイザーだからこそ、本当に役に立つ情報をお届けで
きます。これからも『本当はどうなの?』『本当のことを教えて!』に答えるメル
マガにしていきます。ぜひ、ご期待ください!! 

私、尾藤 峰男は世界の金融業界・法曹界・会計士業界など誰もが認める世界
最高峰のグローバル・スタンダード資格、米国CFA証券アナリスト資格を有し
ています。日本発では得られない情報も、このメルマガでたくさん提供してい
きます。

米国CFA協会では、このようにいっています。

-CFA資格保有者といっしょにやることは、他のどの資産運用のプロとやって
も得ることができない心の安心を顧客にもたらす。

-CFA資格を保持しているということは、他のどの資産運用のプロでも決して
到達することのできないレベルで、お客様の事情や状況を詳細にわたり理解で
きる能力を持っていることを証明するものである。

                                   

■ メルマガ『資産運用』編

-「外国株投資は為替が怖い」-もし為替リスクがほとんどないとしたら-
実はこのテーマは、半年ほど前に取り上げたものですが、このテーマの重要性は
ますます大きくなると思われ、ここであらためて、ご披露します。なお、話は飛
びますが、メルマガを書いていて感じるのは、過去のメルマガのバックストック
が、どんどん読者の前から消えていくというもったいなさでした。そこで、私ど
もでは、ホームページに、これまでもバックストックのタイトルをすべて入れ、
皆さんがさかのぼってテーマを選んで読めるようにしましたので、ぜひ活用くだ
さい!http://www.bfsc.jp/mailmagazine/446.html

さて、今週のテーマですが、外国株投資には為替が付き物で、ここまで超円高が
続くと、為替が恐いし、もっと円高になるだろうから、それを待って外国株投資
をやろうと考えるのも、無理はありません。しかし、外国株投資に、ほとんど為
替リスクはないとしたら、どうでしょう。日本株が30年間上がっていない中で、
貴重な投資機会を失っていることになります。ぜひ、外国株と為替との関係を、
ここであらためて認識していただき、外国株投資への抵抗感を、払拭していただ
きたいものです。

□ 為替レートは、2国間のインフレ率の差で決まる。

まず、為替レートは、2国通貨の換算レートですが、その為替レートは、2国のイン
フレ率の差によって決まるとされています。インフレ率の高い国の通貨は、低い国
より通貨安になります。今年4月の米国物価上昇率は前年比+2.3%、日本は+0.4%で
すから、日本のインフレ率は米国に比べはるかに低く、円高もうなずけるというも
のです。

□ では、通貨安を伴なうインフレは、株価をどう動かすか?

そこでまず、通貨安をもたらすインフレは株価にどう影響するかを見てみましょう。

1.インフレになると、実物資産である不動産や株式に投資資金が回り、不動産価
格や株価が上がる。

2.インフレになると、製品の売価が上がり、賃金の上昇は遅れ気味になり、収益
性が向上し、株価は上がる。

3.通貨安になると、輸出企業や国外の売上が多いグローバル企業は業績がよくな
り、株価は上がる。

このように、インフレによる通貨安のマイナスを、株価の上昇が埋め合わせるよう
に動くのです。

□ 27年で3分の1になる円高でも、NYダウは、円建てで3倍以上に

下の表は、日経平均とニューヨーク・ダウに円建てで投資した場合を比較したもの
です。どの期間を取っても、その差は歴然としたものがあります。どの期間でも、
これまで円高になっているのですが、円建てニューヨーク・ダウは、日本株より大
幅にアウトパフォームしているのです。27年経ってもマイナスというのは、悲しい
ですね。1984年1月当時の為替は、なんと233円。現在はちょうど、その3分の1で
す。それでも、円建てNYダウは3倍以上になっているのです。こういう現実は、
しっかり直視しなければいけません。

          日経平均  円建てNYダウ  開始時の為替
84/1~11/12   0.9倍     3.2倍      233.00円
93/1~11/12   0.5倍     2.3倍      124.30円
00/1~11/12   0.55倍    0.8倍      106.90円

□ 為替リスクは、どの程度外国株投資で吸収されるのか?

実際にどの程度、為替リスクが、外国株投資で吸収されてしまうかを、ニューヨー
ク・ダウに円で投資した場合で見てみましょう。

リスク度を%で表示                
       NYダウ 円・ドル為替 円建てNYダウ 為替による増加(吸収されたリスク)
93/1~11/12   15.1%    10.9%      17.8%          2.7%(8.1%)
00/1~11/12   15.5%     9.6%       18.3%        2.8%(6.8%)

この表を説明しましょう。%数字は、すべてリスク度を表しています。そして「円
建てNYダウ」のリスクは、自然に考えると、93/1~11/12では、「NYダウ」と
「為替」の15.1%と10.9%を足した26%だろうと思うのですが、実際には17.8%です。
そして、ここで増えている為替リスクは、10.9%ではなく、(17.8-15.1)の2.7%
のみです。為替リスクの3/4(8.1%/10.9%)が消えてしまったのです!00/1~
11/12を見ても、同じような結果が出ています。

また、93年からの円建てNYダウのリスク17.8%の内訳を見てみますと、株式リス
クが15.1%、為替リスクは2.7%で、為替リスクは全体の15%しかなく、ほとんど
が株式リスク(85%)となっています。00/1~11/12もまったく同じ割合で、株式
リスクがほとんどの割合を占めています。すなわち、NYダウに長期で投資してい
た場合、為替リスクは全体リスクの中のほんのわずかという結果になっているので
す。

過去の米国での調査でも、10年以上たつと、外国株投資の為替リスクはゼロになる
という結果が出ています。これは、先ほどお話したとおり、通貨安をもたらすイン
フレにより株価が上昇し、為替リスクを埋め合わせてしまうことを表しているもの
です。

□ デフレと円高で苦しむ日本株より外国株投資

したがって、相対的に株価が上がりにくいデフレの時に、円高に苦しむ国内企業に
投資するより、インフレにより投資資金が株に行き株価が上がりやすい国の株式や、
製品の値上げがしやすく収益が改善し、通貨安の恩恵を受け輸出採算がいい、欧米
の輸出企業や国外売上の多いグローバル企業に投資するほうが、効率がいいという
ことがいえるわけです。

短期では、為替レートは為替市場の投機的売買や需給関係で動きますが、10年以上
の長期では、このようなメカニズムで株価に影響してくるわけです。

□ 外国債投資は、外国株より為替リスクがずっと高い

一方で、債券は、株式に投資するよりリスクが少ないのですが、外債の場合はちょ
っと違うのです。なぜかといいますと、株式は、上のような要因から、いわば生き
物のように通貨安を株価の上昇で吸収して、為替リスクを相当消してしまうのです
が、債券の場合は、インフレが通貨安を引き起こしますから、インフレにより金利
が上昇し、債券価格は下がり、さらに通貨安で為替損も被り、為替損を債券価格で
吸収することなく、債券のリスク+為替リスクを単純に足したものになってしまうか
らです。上の93/1~11/12のケースで、10.9%の為替リスクは債券の場合全部が残り、
たとえば債券のリスクを株式の半分とすれば、7.5%+10.9%=18.4%となり、外国
債の方が、17.8%の外国株式よりリスクは高いということになるのです。

□ 為替リスクを恐れて外国株投資をためらうべきではない。

為替リスクをあまりにも恐れて、外国株投資をためらうのは、効率的な資産運用の
有力な選択肢を狭めてしまうことになります。通貨安になってもインフレによる株
価の上昇を考えれば、為替の水準で外国株投資のタイミングを測るのは非合理的で
あることがわかります。

こうなりますと、日本株を半分、外国株を半分などと考える必要はなく、いよいよ
株式投資は、グローバルな視点でボーダーレスにポートフォリオを構築するという
考え方が求められるといってよいでしょう。

いかがでしたか、今週のメルマガ。これからも私、尾藤 峰男は、メルマガ読者
の皆さんに、真に役に立つ「資産運用を成功に導く」情報を発信していきます。
ご期待ください!

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■ 編集後記:

先週1週間は、まるまるワシントンD.C.郊外に出張してきました。久々の外国への
旅となりましたが、たまに外の空気を吸ってくるのはいいですね。日本を外から
見るというほどの時間ではありませんでしたが、ニュースなどを見ていても、日本
の相対的な注目度は、他国に比べて落ちてきているような気がします。その中でも
気になるのは、日本の株式市場の相対的地位の低下、家電・半導体などの競争力の
劣化です。手をこまねいている余裕はありません。なんとしても、このあたりでタ
ーン・アラウンドを図らないといけません。

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