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お金の増やし方講座

テーマ買いは、高値づかみの元

テーマ買いとは、たとえば「高齢化社会で、これからは介護関連が伸びる」「地球温暖化で、これからは風力、太陽熱、電気自動車」「新興国の人口爆発で、食糧危機が来る」というように、世の中で騒がしく取り上げられている時に、その関連の株式に投資することです。

この「世の中で取り上げられている時」というところが、問題を含んでいます。というのは、そういう時は、見出しやニュースでよく取り上げられるわけですから、理想買いにしろ、実際に市況が高騰しているにしろ、その関連の株式がすでに上がっていることが多いからです。

理想買いとは、実際には収益を伴っていないが、将来の成長性を買って投資するというパターンです。業績は赤字だが、将来黒字になるだろうと踏んで、この長期テーマで有力と目される企業に投資するのです。そのいい例が、米国電気自動車のテスラ・モーターズ。2010年6月に上場したのですが、まだ赤字拡大中です。株価は、値を保っていますが、いつドスンと来るか、わかりません。

また、収益が上がっていても、テーマの将来性から高く買い上げられることもあります。こちらの例は、同じく米国太陽熱(ソーラー)エネルギーのファースト・ソーラーやソリンドラ。ファースト・ソーラーは2011年2月、175ドルをつけたのが、中国企業の安値販売による競争激化や政府補助金の期限切れで業績が悪化し、12月株価は30ドルに急落。ソリンドラは、昨年オバマも視察し太陽熱発電の希望の星といわれていたのですが、同じ理由で、2011年9月あえなく破たんしました。

このように、世の中でこれからのテーマとして注目されても、収益性を考えない理想買いだったり、すでに割高なレベルまで株価が高騰したりしていることが多いので、テーマ買いによる投資は、成果を上げにくいのです。

テーマで買う場合でも、そのテーマの事業が企業のビジネスのほとんどとなっている企業より、グローバル企業のなかで、その事業を1部門として持ち、しかも、対外競争力のある投資先に投資するのが妥当です。いわゆる事業の分散により、リスクを減らすことができるからです。また、その分野で大きい市場シェアを持ち、業績が安定している企業(たとえば、穀物メジャーのアーチャー・ダニエル)は、テーマ人気がはがれてもいずれ戻ってくる力があります。

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