株は、安くなったら、強気になろう!
10月3日号のびとうファイナンシャルサービス、メルマガ「毎週3分で、資産運用の成功に導くメルマガ!」のタイトルは、「いま外国株に、割安銘柄がゴロゴロ出てきた!」でした。そして、本文中のサブタイトルは、「投機マネーの過度の売りで、異常に安い銘柄が続出!」「現在は、安くて戻りが期待できる銘柄を発掘するチャンス!」と、その時点のマーケットの暗い雰囲気を吹き飛ばすようなタイトルが踊っています。
この時は、余りにも市場が悲観的で、まるで「この世は終わり」「自由主義経済の終焉」「資本主義の限界」「これからの世の中はよくならない」というような論調や気分が強くなっていました。
ところが、どうでしょう。その後マーケットは回復し、世界の株式市場は、以下のように急速に戻しました。冒頭のメルマガ発行日、10月3日から10月28日の間の上昇率は、以下のとおりです。
世界主要地域の株式市場
ニューヨークダウ 15%
日経平均 6%
エマージング市場 23%
先進国22カ国 19%
よく名前が知られた外国株でも、以下のとおり、同じ期間で大幅な上昇になっています。
インテル 21%
フェデックス 29%
メットライフ 26%
シーメンス 17%
タタ・モータース 42%
3M 14%
ヴァーレ 22%
人間の気持ちは、安くなってくると「もっと下がるのではないか」と心配になり、今もっている株の損が気になって仕方がなくなり、買うほうに気が回らなくなります。しかし、そこを冷静に判断して、買いを入れると、このような戻りの上昇を取り込めるのです。しかもこれは、売られすぎた単なる戻りなので、マーケットが正常になったときの更なる上昇も期待できるのです。
余裕資金があり、こういう行動をとろうと思えば取れた人は、戻りを買わなかったことを悔しがるべきなのです。そして、これを反省材料にして、次にこういうときが来た時は、ぜひ安くなったところを買うようにしたらよいでしょう。
個人の投資行動や心理をみていると、市場の今後の動向が読めるともいわれています。たとえば、もうこれ以上は耐えられないと、持ち株を処分し始めたり、あるいは夜中に眼が覚めたり、夢を見るようになったという話を聞いたら、そろそろ底、買い時が来たと見るわけです。
マスコミやメディアの見出しは、読者の注意を引くために、センセーショナルになりがちです。また、その論調は、その時々の雰囲気やムードを色濃く反映して説得力があるように見え、妙に、それに乗せられるようになっています。すなわち、大勢に流されるようになっているので、安くなってくると、大勢に従い、不安な気持ちに駆られるわけです。
マスコミは、悲観的なことをいって、はずれても、責任はありません。しかし、マスコミの論調に乗っていては、利益は取れないのです。この反対を、やらなければいけません。
株式投資は、経済を買うわけではありません。いまでは、ヨーロッパ地域、エマージング地域の上場投資信託があり、どうも、その地域を買うという感覚に陥りがちですが、根っこは、会社を買うのです。
「いい会社を、安く買う」 これが、株式投資の基本です。