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2018/05/28 バークシャー株主総会で、バフェットが最初に語ったこと

2018/05/28 バークシャー株主総会で、バフェットが最初に語ったこと

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-バークシャー株主総会で、バフェットが最初に語ったこと-

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グローバル・スタンダードの米国証券アナリスト資格「CFA」と、FPの
最上位国際資格「CFP」をもつFP・資産運用アドバイザーの尾藤峰男で
す。この週刊メールマガジンは、読者の皆様のおかげで、第405号とな
りました。

このメルマガでは、大切なお金の運用で皆さまのお役に立てるよう、そ
の成功へのステップを私、尾藤峰男がわかりやすくお話していきます。
金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーだからこそ、本当に
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尾藤峰男
びとうファイナンシャルサービス株式会社 代表取締役
「米国CFA協会認定証券アナリスト」「CFP」「日本証券アナリスト協会
検定会員」「1級FP技能士」の4つの最高難度の資格を持つ。金融機関
と全く関係がない資産運用アドバイザーとして、個人の金融資産や退職
金の運用助言・ライフプランニングサービスを提供する。グローバルな
投資理論や外国株投資・国際分散投資に精通。日本経済新聞、週刊東洋
経済、週刊エコノミストなどへ寄稿・コメント多数。
著書に「いまこそ始めよう 外国株投資入門」「バフェットの非常識な株主総会」。
2000年びとうファイナンシャルサービス株式会社設立。
投資助言・代理業-関東財務局登録。

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-バークシャー株主総会で、バフェットが最初に語ったこと-

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今週のメルマガは今年のバークシャー株主総会での冒頭のバフェ
ットの発言を突っ込んで解説しましょう。大変示唆に富むことが内
包されていますので、ぜひお楽しみください。

バフェットの発言:
(ニューヨーク・タイムズの一面に太平洋戦争で米国軍が敗走する
写真を見せながら)
1942年当時、私が12歳だったとき、日米の太平洋戦争で敗走する
米国軍にマーケットが悲観する中、初めての株投資で石油株を買っ
た。すぐに下がり、わずかの利益で売ってしまったが、その後5倍
になった。

1942年当時、S&P500指数相当のインデックスファンドに1万ドル
投資していたら今では5100万ドルになっている。金に投資してい
たら、はるかに少ない40万ドルにしかなっていない。株のような
(付加価値を生む)生産性ある資産に投資し、金のような生産性の
ない資産に投資しなければ、100倍以上の違いになる。大事なこと
は、生産性に着目することだ。

□ バフェット12歳のときの苦い経験が、いまでも教訓になっている

バフェットは、87歳の今でも、この12歳のときの株投資の失敗を、い
かに苦い失敗だったかという顔つきで、真剣に話します。石油株(シテ
ィサービスという会社)を姉といっしょに買ったのですが、38ドル近辺
で買ったらすぐに37ドルに下がり、それから姉には登校途中にどうする
の?とせっつかれ、太平洋上で米軍敗走とのニュースで悲観色が広まる
中、買値をやや上回ったとき、「これ幸い」とわずかの利益で売ってしま
ったのです。その後、米軍は巻き返し、圧倒的優位な戦況となり、石油
需要が増し石油価格が暴騰する中、シティサービスの株価は200ドルま
で急騰しました。苦労して貯めた100ドルあまりの投資で、5年分の収
入を逃したと、そのときの悔しさを、インタビューでつくづくと語って
います。

そこでの教訓を次のようにバフェットは言っています。「安易に人と一緒
に株を買わないこと。」学校にいっしょに行く途中で、姉が「下がっちゃ
ったけど、どうするの?」とせっつかれ、姉が損するのは申し訳ないと
いう気持ちが先走ったのでしょう。そして「悪いニュースがあるときで
も、株に投資すべきだ」。それが、のちにサラダオイル事件で株価急落し
たアメックス、経営危機に陥ったガイコ、そしてリーマンショックのさ
なかに資本が逼迫したゴールドマン、バンク・オブ・アメリカ、GEキャ
ピタルなどへの巨額投資という形で現れます。幼い頃の体験をいまの教
訓としているところは、「バフェットだからこそ」なのでしょう。

□ バフェットの株の見方は、まさに本質を突く

そして株と金への投資を比較しています。「金の価値はいつまでも変わら
ない」といいますが、これは、まさにインフレに負けないということで、
価値は増えないということを言っているわけです。バフェットがいう
「1942年に1万ドルを米国株全体に投資していたら、いまでは5100万
ドル。金はたったの40万ドル」は、強烈です。これには、金の取り扱い
業者は目を背けるでしょう。この成果の差を、バフェットはものを生み
出す「生産性ある資産か、そうでないか」としています。確かにいつま
でたっても、金は、形は変わらないけれども、何も生み出しません。と
いうことは、価値が増えないものに一生懸命投資しているわけです。ば
かばかしくなってきませんか。

一方で、株は利益を生みます。その利益は、株主に帰属するので、利益
を上げれば上げるほど、株主の取り分は増えるのです。生産性ある資産
というゆえんです。こちらの株のほうがよほどいいですね。

□ いつも長い目で投資を見ていること

自分が12歳のときからいままで76年間の長さで投資成果を測るところ
は、さすがバフェットです。バフェットにすれば、投資の時間軸は永遠
といってもいいのです。ここで、バフェットはこういっています。

「株価欄をよく見たり、FRB(米連邦準備制度理事会)の一挙手一
投足を追ったりする必要はない。これらの判断は生涯の投資という
意味では何の役にも立たない。相場を読み、FRBが1年に3回ある
いは4回利上げするかを追って売買して利益が上がるようなこと
はない。簡単だが一貫した方針で持ち続ける(Stay the course)
ことが大事だ。こうすれば証券会社は干上がる。」

証券会社にすれば、バフェットが言うとおりにやられたら、まさに
飯の食い上げです。軒並みばたばたと倒れるでしょう。いまでも証
券会社が連綿と存続しているのは、投資家に売ったり買ったりさせ
てその手数料を得ているからに他なりません。証券会社が儲からな
いようにすれば、われわれは儲かるともいえます。

そして日々の経済データや株価を読み、頻繁に売買しても利益は出
ないと断言します。「単純だが、一貫した方針で持ち続ける」こと
が、成功の秘訣というのです。それは、76年間S&P500インデック
スファンドを持ち続けることです。多くの人は、日々相場を必死で
読み、売買を繰り返し、心身に悪い思いをしていますが、そんなこ
とをする必要は全くないということです。バフェットは、妻への遺
産の90%をS&P500インデックスファンドにしているということは、
まさに自分のいっていることを体現しているのです。
「Stay the course.」本当にいい言葉です。

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いかがでしたか、今週のメールマガジン。これからも私、尾藤 峰男は、
メルマガ読者の皆さんに、真に役に立つ「資産運用を成功に導く」情報
を発信していきます。ご期待ください!
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■ 編集後記:

米朝首脳会談への金正恩の動きを見ていると、いままでの北朝鮮の
やり方を踏襲しているという印象が強いです。歴代の西側トップは
この手口にだまされ続けてきたわけですが、トランプはその轍を踏
むまいとの気構えで臨んでいる形です。今回は、金正恩がその反応
を見誤ったというわけで、「首脳会談などしなくていい」といって
いた舌が乾かないうちに、「首脳会談はどうしても必要だ」とのた
まうわけですから、開いた口がふさがりません。まるでスピッツが
ライオンに吠えているようなものです。どうなるのでしょうね。こ
の国は。

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