2010/07/05 金利と時間の関係(長期の金利は短期よりなぜ高いか)
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□ 毎週3分で、資産運用の成功へ導くメルマガ!:No.106(2010.7.5)
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グローバルスタンダードの証券アナリスト資格CFAとFPの最上位国際資格
CFPをもつ資産運用アドバイザーの尾藤 峰男です。このメールマガジンは、
おかげさまで第106号となりました。ご愛読いただき感謝しています。
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---おかげさまで、10周年!---
さて、弊社は本日を持ちまして、おかげさまで10周年を迎えることができま
した。その間のマーケットは内外とも厳しい環境の連続で、よくここまで来ら
れたものだと内心感慨深いものがあります。これもひとえに、お客様はじめた
くさんの皆様の温かいご支援とご指導があったからこそと、深く感謝しており
ます。
---拙著『今こそはじめよう 外国株投資入門』来週12日発刊!---
今月12日に、拙著「今こそはじめよう 外国株投資入門」(日本経済新聞出
版社)が発行されます。ぜひお手にとってご覧いただければ幸いです。実はこ
の本は、外国株投資だけでなく、現在の日本の株式市場や企業のコーポレート
・ガバナンス、株式のパフォーマンスを外国と対比し、日本の現状の問題点を
浮かび上がらせたもので、日本の株式市場を巡る根深い、深刻な課題を把握す
る上でも役に立つ本です。
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このメルマガで大事なお金の運用で皆さんにお役に立てるよう、しっかりその
成功へのステップを毎週3分で、資産運用の成功へ導くメルマガ!CFA&CFP
の尾藤 峰男がわかりやすくお話していきます。
ぜひ、ご期待ください!!
このメルマガは、連載形式になっています。これを読めば、どうすれば資産運
用で成功するかがわかるようになっています。お知り合いや友人の方にも、早
めに紹介してあげてくださいね。
メルマガの最後には、質問コーナーもあります。ご質問は無料ですので、お気
軽に日ごろのお金についての疑問や悩みを尋ねてみませんか?
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■ メルマガ『債券』編
―金利と時間の関係(長期の金利は短期よりなぜ高いか)―
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このメルマガは、『株式』編、『投資信託』編と続き、今回より、いよいよ
『債券』編となります。このメルマガのタイトルにあるように、このメルマガ
を毎週読めば、資産運用の成功に導いていくということをきっと実感できるこ
とでしょう。どの金融機関にも属さず、どの運用会社にも気を使う必要はない、
完全独立のファイナンシャル・プランナーだから書けることがあります。これ
からも、『本当はどうなの?』『本当のことを教えて!』に答えるメルマガに
していく覚悟です。どうぞご期待ください!!
さて、いよいよ『債券』編に入りました。その第3回目は、金利と時間の関係
です。皆さん、短期金利と長期金利では、どちらが低く、どちらが高いでしょ
う?一般的には、短期金利が低く、長期金利が高いこととなっています。10
年国債の利率は、1.0%程度ですが、3ヶ月の短期国債の金利は0.11%
程度です。では、どうして短い期間の金利が低く、長い期間の金利が高いので
しょう。一般にはこれが当たり前と思っていますが、どうしてそうなのかは、
なかなか説明しにくい部分です。これを説明する考え方をいくつかあげること
ができます。
□ 時間が先なほど、将来の見通しが見えにくいから、そのリスクの分の金利
が上乗せされる
これは面白い考え方だと思いませんか。3ヶ月先と10年先では、日本がどう
なっているかを見通す場合に、3ヶ月先のほうが10年先より見通しやすいで
すね。一方10年先に、今の日本がどうなっているかは、見通しにくい部分が
ある。もしかしたら、日本は財政破綻しているかもしれない。そのようなこと
から、現在の10年の金利に、そのリスクの分を上乗せして要求してくるとい
う考え方です。
この考え方は、なかなか的を射ています。
□ 先の金利がどうなっているかわからないから、時間が先の金利はその
分の見返りを要求する
これは、先の、将来見通しが見えにくいに関連するものですが、特に金利に関
して、時間が先になればなるほど、債券を売る時にいくらで売れるか見通しが
見えにくくなるため、そのリスクの分の金利を要求するということです。先に
なればなるほど、債券がいくらで売れるかわからないから、債券の金利を上乗
せしろというわけです。
□ 他の長さの期間の債券に移るのに、プレミアム(上乗せ金利)を要求
する
皆さんが、住居を道路工事か何かで、立ち退きを命じられた場合、ただで動き
ますか。立ち退き料というものをほしいと思いませんか?たとえば、5年の債
券を好んで持っている人が、10年の債券を買わないかといわれた場合に、特
に好んでもいない10年の債券を買うのであれば、特別な上乗せ金利を要求す
るという行動に出るという考え方です。
これは、少し特別な考え方にも思えますが、わからないではありません。
次のような考え方もあります。
□ 借りる側(債券発行側)と貸す側(債券購入側)の需要と供給で決まる
借りる側はある特定の期間の借り入れ(債券の発行)を求めているわけだが、
貸す側は別の期間の資金の供給(債券の購入)を探している。多くの二つの関
係のグループがいて、その中で折り合いをつけるため、いわば競りのような形
で、金利を決めるというわけです。ですから、各期間の金利は独立して決まり、
他の期間とは全く関係なく、需要と供給の関係が成り立っているというわけで
す。この考え方も面白いですね。要するに、長い期間の貸し出しの需要は少な
いから、金利は高いというわけです。
4つの考え方とも、これまで当たり前のように、長い期間の金利は高いものだ
と思っていても、なぜ高いかが説明できなかった部分を、説明しているもので
す。どれが絶対的に正しいというより、どれもが成立する考え方というように
考えるとよいでしょう。
今週のメルマガ、いかがでしたか。日本の金利は、国債でも3ヶ月で0.11
%、10年で1.0%程度と非常に低い水準で、金利に対する関心が薄れてし
まっているように思います。一昔前、5年の利付金融債の金利が、8%という
時代もあったのです。今の金利がいってみれば、異常ともいえるのですが、こ
の低金利が長く続いているため、金利に対する感覚が麻痺してしまうのを、私
はおそれます。
さて、次週号は、債券と株式は両方とも資金を調達するものだが、どういう違
いがあるかをお話します。それでは皆さん、来週以降のメルマガ「債券」編を、
是非ご期待ください!!
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このメルマガは、投資信託編、債券編、資産運用編、ライフプラン編など中身
の濃い情報を紹介していきますので、お友だちやお知り合いにも教えてあげて
くださいね。
それでは、また来週お会いしましょう。皆さんの一週間が、すばらしい一週間
になりますように!
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編集後記:
前述いたしましたが、当社はおかげさまで10周年を迎えました。10年とい
えば、人の人生でも実働期間としては、かなりの期間です。実に感慨深いもの
があります。
創業当時の2000年7月は、日経平均が17398円、ニューヨークダウが
10614ドルでした。10年たった今、いずれも当時を下回っているという
事態です。日本の状況は誰もが知っていることですが、ニューヨークダウも、
10年前より安いということは、知らない人が多いでしょう。
今後も、金融機関から完全に独立した、お客様利益を最優先するファイナンシ
ャル・アドバイザーとして、お客様の将来への不安を取り除き、人生を安心し
て過ごしていただくパートナーとなるよう、鋭意努力精進していく覚悟です。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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