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2010/08/09 この超低金利は、持続可能か

2010/08/09 この超低金利は、持続可能か

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グローバルスタンダードの証券アナリスト資格CFAとFPの最上位国際資格 
CFPをもつ資産運用アドバイザーの尾藤 峰男です。このメールマガジンは、 
おかげさまで第111号となりました。ご愛読いただき感謝しています。 
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CFPの尾藤 峰男がわかりやすくお話していきます。 

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このメルマガは、連載形式になっています。これを読めば、どうすれば資産運 
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メルマガの最後には、質問コーナーもあります。ご質問は無料ですので、お気 
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■	メルマガ『債券』編 

    ―この超低金利は、持続可能か― 

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このメルマガは、『株式』編、『投資信託』編と続き、第3弾として、『債券』 
編となっています。このメルマガのタイトルにあるように、このメルマガを毎 
週読めば、資産運用の成功に導いていくということをきっと実感できることで 
しょう。どの金融機関にも属さず、どの運用会社にも気を使う必要はない、完 
全独立のファイナンシャル・プランナーだから書けることがあります。これか 
らも、『本当はどうなのよ?』『本当のことを教えて!』に答えるメルマガに 
していきます。どうぞご期待ください!! 

さて、相変わらず半ばしつこく、国債のお話です。日本の今後の帰趨は、この 
国債が重要な鍵になるといっても、実は過言ではありません。皆さんも、国債 
について知っておくと、資産運用で有利な立場に立てるといってもよいほど 
です。 

そこで、国債のお話で、今回は、なぜいま国債の金利が低いか、そしてそれは 
持続可能かということについて、お話しましょう。そして、その真実の話がで 
きるのは、私のような、どの金融機関とのしがらみのない、完全独立のアドバ 
イザーだからできることをお分かりいただけることでしょう。 

□	国債のほとんどは、国内の金融機関が買っている! 

2010年3月現在、国債残高は834兆円ですが、金融機関や中央銀行、一 
般政府・公的金融機関が保有する割合は88%に達しています。民間金融機関 
が保有する割合は68%と、実に3分の2以上を占めています。また、海外の 
投資家が保有する割合は、ほんの5%、個人にいたっては4%という状況です。 
国債のほとんどを国内の金融機関やそれに類する機関が保有しているといって 
よいでしょう。 

あまりに国債を買いすぎるため、一部の地方銀行では、金融庁の「金利リスク 
基準」を超えた模様です。この「金利リスク基準」は、国債保有が大きくなる 
と、金利変動の影響が銀行の財務に及びやすくなるため、過度の金利変動リス 
クを抱えることがないよう、金融庁の監督指針として設けているものです。一 
部の地方銀行では、その基準を超えるほど、国債を抱え込んでいるということ 
です。 

ところで、国債のほとんどを買っている金融機関のお金は、どこから出てくる 
のでしょう?金融機関のお金の原資は、皆さんの預金です。2010年3月に 
は、個人の金融資産1450兆円の、実に55%の800兆円が現・預金です。 
そして、金融機関が国債を購入している原資は、皆さんの預金なのです。 

この皆さんの預金から、金融機関はどんどん国債を買っているわけです。 

□	この国債の超低金利は、持続可能か? 

ここが、非常に重要なポイントになってきます。皆さんの預金を含めた個人の 
金融資産から負債を除きますと、純資産となる金額は2009年9月現在10 
65兆円です。一方、2010年度末の公的債務残高は862兆円で、今後高 
齢化による貯蓄取り崩しや勤労者の所得減少から、個人金融資産の頭打ち傾向 
が見込まれる一方、国債を始めとする公的債務残高の増大が予想される中、現 
在ある約200兆円の糊代は、次第に少なくなっています。 

これは、金融機関が個人の預金を通して国債に投資できる糊代が次第に少なく 
なることを意味しています。 

それでは、糊代がなくなった場合にどうなるか?これまで90%近くを金融機 
関やそれに類する機関が購入していて、そこが買わなくなれば、他に買い先を 
求めなければなりません。個人はあてにはならず(預金を通してすでに買って 
いる)、消化先はおのずと海外に求めなければなりません。 

そうした場合に、海外の投資家が日本国に対して求めるのは、金利条件の上昇 
と財政規律の厳格化です。一方で収益性を求め、一方で信用度向上を求めると 
いうことです。 

その結果がどうなるか、金利の上昇とこれまでの国債価格の下落、それに増税 
です。そうしますと、大量に投資してきた保有国債の価格が下がり、評価損が 
出て、金融機関の財務状況は悪化します。 

このように海外に消化先を求めざるを得なくなるのは、この糊代がなくなる時 
期に一致して、その時期は2010年代中といわれています。 

現在の、10年国債で1%を割る超低金利状況はまさに異常で、金融機関がな 
せる業といえますが、いわば非常に安易な投資ともいえる中で、この状況は持 
続不可能といってよいでしょう。この国債バブルは、いずれ弾けることが見込 
まれるわけです。 

その国債バブルが弾けると、金利が上がることになるわけですが、実際に悪い 
シナリオではどうなるか?このあたりを、次回のメルマガでじっくり見てみた 
いと思います。おそらく、今後の資産運用の大事なテーマは、国債の発行状況、 
消化先、金利・価格動向をどう見るかに絞られてくるといってもよいでしょう。 

今週のメルマガ、いかがでしたか。それでは皆さん、来週以降のメルマガ「債券」 
編を、是非ご期待ください!! 

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の濃い情報を紹介していきますので、お友だちやお知り合いにも教えてあげて 
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それでは、また来週お会いしましょう。皆さんの一週間が、すばらしい一週間 
になりますように!  

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