2022/03/22 日本株市場は危ない市場
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-日本株市場は危ない市場-
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グローバル・スタンダードの米国証券アナリスト資格「CFA」と、FPの最上位国際資格「CFP」をもつ公認投資助言者(RIA)の尾藤峰男です。このメールマガジンは、読者の皆様のおかげで、第480号となりました。
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-日本株市場は危ない市場-
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このところロシアのウクライナ侵攻により、日米株価とも上げ下げの幅が大変大きくなっています。また今年に入ってからも、米国の金融政策の変更で、金利上げの方向性が出てくると、それに対して神経質な動きが続きました。ただその中でも、どうも日本株の動きが気になるのです。そこで、今週は、日本株市場の根底に、何があるか深堀してみましょう。
□ 主体性がない日本株
長い間、日本株の自律的な動きが見られなくなっています。日本株が世界をリードするなんて言うのは、30年も昔の話となりました。日本株自体に主体性がなく、1日の動きを見ていると、米国株に引っ張られているのがよくわかります。前日のニューヨーク市場が上がっていれば、日本も寄付きは上がる。そしてあとは静かに推移し、米国株市場の先物が動き出すと、それにつられて動く。まったく主体性がないのです。そのため、一日中動きを見ていても、面白くもなんともないという状況です。
□ 生身の投資家はごくわずか
ここで「生身」というのは、いわば「本当の投資家」です。日本株市場には本当の投資家が多いだろうと思うのは、見方を誤ります。実は、外人投資家は日本株を見放し気味で売り越し基調が続き、日本の投資信託も、現在はもっぱら外国株に走り、日本株には目が行きません。個人も売り越しです。また日本株は、長い間持ち合い株が多く、それを解消する動きは現在も続いています。この持ち合い解消は、1990年代前半から延々と続いています。要は、持ち合っている株をお互いに離すということで、株式の売りとなります。ではどこが買っているか、あるいは大量に日本株を持っているか。いまは、GPIF(皆さんの年金を運用する事業団)と日銀です。日銀の買いは、株価支えのための人為的な買いで、生身の投資家とはいえません。そしていつかは離さなければならないので、それを市場は織り込んで、日銀が買うから上がるとは期待していないのです。またGPIFはほぼインデックス買い(東証株価指数連動の買い)ですから、マーケットに価格発見機能を果たす存在ではありません。要は、市場に活力をもたらす買いではないということです。
□ 日本株は米国株よりリスクが高い
今年に入って「米国株もよく下がるなー」と感じる人も多いでしょう。しかし、実は日本株の方が下がっています。両市場ともやや落ち着きを取り戻しましたが、3月18日現在 日経平均は今年に入り-6.8%。米国S&P500は-6.4%(3/18)。ただし為替まで考慮すると、S&P500は-3.1%となります。そしてもっと気をつけなくてはいけないことは、株価の変動幅です。むしろこちらの方が、投資家にとって大事な数字とも言えます。というのは、上下の変動幅が大きいということは、投資するリスクが高いということになるからです。いわゆる「おっかないマーケット」。その面で言うと、今年に入っての日経平均はリスクの基準となる標準偏差(3/18日現在)が3.81と米国S&P500の3.48より、9.7%もリスクが高いのです。今年に入っての日本株のリターンは低く、リスクは高い。これではどうしようもありません。
□ 価格形成が不自然
先ほど寄付きの状況を見れば、一日は終わりというようなことをお話ししましたが、株の持ち合いや政策保有目的で持っている大株主の株売却のため、この株の売買取引を円滑にするため、大手証券が株価買い支え目的で、大引け間際に大量の買いを入れた疑いが話題になりましたが、これは株価形成をゆがめる行為として、金融商品取引法で禁じられています。しかし、これだけではなく、どうもグレーなところで株価形成がゆがめられている動きが感じられます。というのは、長年販売が続き、いまも相変わらず問題(20年も問題になっていること自体が、自浄作用が働かない異常)になっている仕組債。一定の水準まで株価が下がらなければ、高い利率が取れるのですが、一定の価格(ノックオン価格)まで下がると、その下げ幅の分が損になるという商品です。ここで、この仕組債を組んだ業者による、このノックオン価格に下げる人為的な売りが感じられるのです。日経平均が26,000円、25,000円を割った時の動きなどは、そう取られてもおかしくないでしょう。こうして、仕組債を仕組んで売った側がしっかり儲かり、買った側はこんなはずではなかった多大の損をこうむるというわけです。
□ 日本株市場は危ない市場
以上の通り、日本株が1989年、世界時価総額の40%以上を占めた当時は昔日の如く、現在は6%を割り込むまでに落ち込んだのは、このような状況を見ると、無理もないことかもしれません。しかし、ここまで何もしないで手をこまねいてきた咎が出ているとすれば、これは自業自得。甘んじてこの悲哀は受け入れないといけません。以上を総括すれば、日本株市場は気をつけなくてはならない、危ない市場ということになります。
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■ 編集後記:
SNSの画像をすべて信じるつもりはありませんが、流されているのは、ウクライナでのロシア軍とウクライナ軍の戦闘の生々しい映像。戦闘機を地上から雨あられのような機銃掃射で攻撃、戦車が市街地で大砲をぶっ放す。砲撃された軍事車両から兵士の叫び声、そして飛び出す。街中で、ロシア軍捕虜をつるし上げ、トラックに捕虜を押し込む映像。まさに机上で、こういう生々しい映像を見るなどとは、思ってもみませんでした。しかし、こういう事態がいま起こっているのです。一刻も早く、双方が解決の糸口を見つけてほしいと願うばかりです。
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メールマガジン発行者プロフィール:
尾藤峰男 公認投資助言者(RIA)
びとうファイナンシャルサービス株式会社 代表取締役
「米国CFA協会認定証券アナリスト」「CFP」「日本証券アナリスト協会認定アナリスト」「1級FP技能士」の4つの最高難度の資格を持つ。
金融機関と全く関係がない資産運用アドバイザーとして、投資助言料のみで個人の金融資産や退職金の運用助言・ライフプランニングサービスを提供する。グローバルな投資理論や外国株投資・国際分散投資に精通。日本経済新聞、週刊東洋経済、週刊エコノミスト、ダイヤモンドなどへ寄稿・コメント多数。日経CNBC、テレビ東京などにも登場。著書に「いまこそ始めよう 外国株投資入門」「バフェットの非常識な株主総会」。
2000年びとうファイナンシャルサービス株式会社設立。
投資助言・代理業登録-関東財務局(金商)第905号
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