2022/11/21 従業員満足度の高い会社の株価リターンは高い
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－従業員満足度の高い会社の株価リターンは高い－
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グローバル・スタンダードの米国証券アナリスト資格「CFA」と、FPの最上位国際資格「CFP」をもつ公認投資助言者（RIA）の尾藤峰男です。このメールマガジンは、読者の皆様のおかげで、第496号となりました。
このメルマガでは、大切なお金の運用で皆さまのお役に立てるよう、その成功へのステップを私、尾藤峰男がわかりやすくお話していきます。金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーだからこそ、本当に役に立つ情報をお届けできます。これからも『本当はどうなの？』『本当のことを教えて！』に答えるメルマガにしていきます。
ぜひ、ご期待ください！！
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－従業員満足度の高い会社の株価リターンは高い－
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私は、手前味噌ながら、世界最高難度の証券アナリスト資格の米国CFA協会のCFA(Chartered Financial Analyst)資格を持っていて、様々な恩恵にあずかっています。この資格を取って本当によかった、人生でも最良の選択だったと、大げさでなく思っています。いわば、世界に目が開いたということです。様々な恩恵の中には、世界最高権威の投資理論季刊誌「ファイナンシャル・アナリスト・ジャーナル（FAJ）」を読めるということがあります。これを、私は、いつも全部読むようにしているのですが、これが大変な肥やしになっています。いわば、隠れた強みとも言えます。ここに載る論文は、きびしい査読を経て、世界最高ランクの論文が掲載されます。こういう論文を読んでいると、マーケットが上がるか下がるかなどの巷のコメントは、どうでもいいというような気分になります。話は外れますが、私は、このCFA資格を取って17年、ここに日本人の論文が掲載されたのを見たことがありません。大変寂しい限りです。
さて、話は長くなってしまいましたが、このFAJに載っていた論文の中で、最近「やはりなぁー」という論文がありましたので、ここで紹介しましょう。そしてこれは大いに企業経営に参考になるもので、特に最近の日本企業には、ぜひ参考にしてもらいたいものです。
□ 従業員満足度の高い会社の株価リターンは高い
この見出しのタイトルを見て、いかがですか。皆さんも「やはりそうか」と感じることでしょう。いまどき、残業代もろくに払わないで社員に訴えられる会社があったり、パワハラ、セクハラで自殺者が出たりするニュースが日本で後を絶ちませんが、こういう会社の業績が悪い、あるいは悪くなって当たり前というのは、まさにうなずけるということです。
このFAJの論文によりますと、1984年から2020年までの37年間で、従業員をもっともよく遇した米国の会社で構成したポートフォリオの株式リターンは、年率で、市場平均リターンより2％から2.7％高かったというのです！年率2.7％というと、大したことないと思ってしまってはいけません。たとえば、市場平均リターンが6％で、従業員を大事にする会社のポートフォリオの年率リターンが8.7％とすると、37年間で、前者が1000ドルが8600ドルに、後者は1000ドルが21900ドルになるのです！以下のリンクが、従業員を大事にする米国の会社のリストです。ぜひ、こういう会社を頭に入れておくとよいでしょう。皆さんが知っている会社も多いはずです。
Best Companies to Work For – Top Companies in the US | Great Place To Work | Great Place To Work®
□ 会社が従業員を大事にすれば、社員も会社のために力を注ぐ
そして、この市場平均リターンを上回る開きは、景気が後退し、株式市場が下がっているときに、特に大きくなるというのです。要は、会社が従業員を大事にしていれば、従業員が「会社が大変なときだから、俺たちが一生懸命頑張って、会社を盛り返そう」となるわけです。美しい話ではありませんか！
そして、こういう会社は往々にして見落とされているから、株価が割安に放置され、そこを目ざとく買う人が高いリターンを得るというわけです。ということは、「従業員を大事にすることが、会社の業績にとって良い」ということが見落とされているということです。
□ 従業員を大事にすれば、同業他社に差をつけられる
従業員を大事にする会社は、利益率が高く、設備投資は少なく、株価簿価倍率が高く、無形資産が多い特徴があるとのこと。「こういう会社だったらなー」と、うらやましく感じます。一方で、これだから株価パフォーマンスがいいんだと納得します。
以上のことからいえることは、従業員を大事にすれば、同業他社、あるいは同じ規模の会社、同じような株価動向の会社に、差をつけられるということです。いわば絶大なパワーということなのです。
いかがですか。こういうテーマの論文を読んでいると、気分がよくなる感じがあります。やはり「企業は人で成り立つ」ということですね。そして、世界最高峰の投資理論誌に、こういう人の心を温かくする論文が紹介されます。
いかがでしたか、今週のメールマガジン。
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■ 編集後記：
もうすぐ12月。今年も少なくなってきました。こうなるとだんだんとせわしなくなってくるのですが、コロナ禍が始まって、ほぼ3年。まさに我慢比べのようになっています。人間の忍耐力が試されているようですが、国によって対応は様々という感があります。欧米のほぼ過ぎ去ったというような対応、中国の厳しいゼロコロナ対応、日本のよくわからない対応。その違いを感じざるを得ません。一人一人が、手洗い、うがい、必要なときはマスクをして、日々過ごすということなのでしょうね。
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メールマガジン発行者プロフィール：
尾藤峰男 公認投資助言者（RIA）
びとうファイナンシャルサービス株式会社 代表取締役
「米国CFA協会認定証券アナリスト」「CFP」「日本証券アナリスト協会認定アナリスト」「1級FP技能士」の4つの最高難度の資格を持つ。
金融機関と全く関係がない資産運用アドバイザーとして、投資助言料のみで個人の金融資産や退職金の運用助言・ライフプランニングサービスを提供する。グローバルな投資理論や外国株投資・国際分散投資に精通。日本経済新聞、週刊東洋経済、週刊エコノミスト、ダイヤモンドなどへ寄稿・コメント多数。日経CNBC、テレビ東京などにも登場。著書に「いまこそ始めよう 外国株投資入門」「バフェットの非常識な株主総会」。
2000年びとうファイナンシャルサービス株式会社設立。
投資助言・代理業登録-関東財務局（金商）第905号
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■発行責任者 尾藤 峰男(びとう みねお）公認投資助言者(RIA)
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