2023/08/07 投資の成功には、信頼できる投資理論を知っておくことが重要
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－投資の成功には、信頼できる投資理論を知っておくことが重要－
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グローバル・スタンダードの米国証券アナリスト資格「CFA」と、FPの最上位国際資格「CFP」をもつ公認投資助言者（RIA）の尾藤峰男です。このメールマガジンは、読者の皆様のおかげで、第513号となりました。
このメルマガでは、大切なお金の運用で皆さまのお役に立てるよう、その成功へのステップを私、尾藤峰男がわかりやすくお話していきます。金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーだからこそ、本当に役に立つ情報をお届けできます。これからも『本当はどうなの？』『本当のことを教えて！』に答えるメルマガにしていきます。
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－投資の成功には、信頼できる投資理論を知っておくことが重要－
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私が会員として所属するCFA Instituteの機関誌Financial Analyst Journal（FAJ）2023年第2四半期号を読了しました！FAJは世界的権威ある投資理論誌です。私は、これを毎号、全部読んで、ポイントをメモするようにしています。ここに掲載される論文は、掲載率が一桁の厳しい選考を通っています。また査読して、修正も求めます。はっきり言って宝の山！日本の投資コミュニティの世界を見ると、どうもこういった投資理論の真に迫るものがないのが残念です。要は、見通し予想とこねくり回しの世界。ふわふわしたようなもので、後に残るものがないのです。このあたりにも、投資カルチャーの貧困さを感じるのです。
ちょっと前置きが長くなりましたが、2023年第2四半期号のポイントをお見せしましょう。
□ 国際分散投資は、全世界株の場合は、ベストの選択
国際分散投資が、先進国、新興国を含めた全世界株の場合は、ベストの選択。また分散投資は、マーケットが悪い時、景気後退の時に、特に強さを発揮する。一方で、先進国だけの場合は産業別投資が有効、新興国の場合は依然国際分散投資が有効。
いつの時も、分散投資を心がけることが大事なのです！ここで、先進国だけの場合は産業別投資が有効という新しい観点が入っています。
□ 運用の巧拙を判定するには、十分な時間が必要
運用の巧拙を判断するには、少なくとも16年必要とのこと。あるいは、市場の上げ下げのサイクル、たとえば5年以上の判定期間を設けるべき。
運用が悪いと判断するには、長い時間、慎重な判断が必要ということです。運用マネージャーを代えるには、目先の成績や衝動で決めてはいけないのです。
□ 株価指数の組み入れ銘柄変更に気をつけろ！
S&P500など時価総額加重のインデックスは、構成銘柄変更の時、割高な銘柄を入れ、割安な銘柄を外す傾向がある。ファンドマネージャーは指数に連動させるため、指数算入日に、新たな組み入れ銘柄を高く買い、外す銘柄を売りたたく傾向があるので、組み入れ構成変更の発表日（指数算入日より前）あるいは1年ほど経ってから、構成変更に対応すれば、回転ドアに象がいっぺんに入る（入る銘柄が高くなり出ていく銘柄が売りたたかれる）のを避けて対応できるので、超過リターンを得られる。
こういうことは一般にはなかなか見えません。いわば、株価指数の見えない欠点ということです。逆に言えば、ここに書いている通り、うまくやれば、こういう時に儲かるというわけです。実際にやって見なくても、こういうことがあるんだと知っておくことは大事ですね。
□ ファンドマネージャーが複数のファンドを運用すると、運用成績が落ちる
ファンドマネージャーが、複数のファンドを運用する傾向が増えているが、複数のファンドを運用すると、運用成績が落ちる。各ファンドへの注意度が落ちるからだ。購入側は、ファンドマネージャーの複数ファンドの運用には注意を払うべきだ。
これは、購入側にとっては、大変有用な情報です。なかなかこういう情報は手に入りません。日本のファンド業界では、一人のファンドマネージャーが複数ファンドを運用することが、かなり多いのではないでしょうか。
□ リスク調整ベースで、低いリスクの株式が高いリスクの株式よりパフォ―マンスはいい
高いリスクの株が上がるのは、マーケットが上がっているときが多く、リスク調整ベースでは、低いリスクの株が、いい時も悪い時も、いいパフォーマンスになる。
高いリスクの株は、上がるときはどんどん上がり、注目を浴びますが、下がるときも早く、下がるときは大きく下がります。一方、低いリスクの株は、マーケットがどんどん上がっているときにはそれほど上がらないが、マーケットが大きく下がっても、それほど下がらないので、まとめてみれば、低いリスクの株の方が、持っていて心持ちもいいし、しっかりとしたリターンを上げてくれるというわけです。
□ リバウンドマーケットで上がる株は、大きく下がっていた株
1年以上、下落した後のリバウンドのマーケット（ちょうど今のようなとき）では、最高値から大きく下がっている銘柄が、最高値に近い銘柄よりアウトパフォームする。
これまでの損を取り戻そうと、大きく下がっている株を買って、手っ取り早く利益を上げようとするのでしょう。具体例で、タッパーウェア（TUP）。この株、米国市場に上場しているのですが、経営難に陥っている中、この7月に、株価が特に理由もなく8日間で9倍も上がりました。ただし、こういう株は1日で50％も上がったり下がったり、元に戻ってしまったり、非常に投機的な動きをするので、買うべきではありません。また別の観点からは、割安修正など、市場全体の底上げというような動きもあるのでしょう。
いかがですか。普段接しない観点が満載でしょう。こういう「目からうろこ」のような理論や観点を知っておくことは、投資において大変重要です。また厳しい審査により選ばれていますから、信頼性も抜群です。日本でも、こういうインスピレーションが沸き上がるような投資理論の発展が大いに求められます。こういった投資理論の発展が、マーケットや投資環境を育てていくという面を肝に銘じるべきです。いつまでも、投資理論は欧米任せではいけません。
いかがでしたか、今週のメールマガジン。
これからも、私、尾藤峰男は、メルマガ読者の皆さんに真に役に立つ「資産運用を成功に導く」情報を発信していきます。
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■ 編集後記：
大谷翔平選手が、まさに獅子奮迅の活躍で、米国の大リーグファンも、日本のファンも、熱狂状態です。そうした中、大谷選手が、指の爪が割れたり、腰や中指の痙攣が出たりと、連日の活躍の影響が出ているようです。まさに、それもごもっとも。ダブルヘッダーの第1試合で投手、バッターをやり、数十分後の次の試合でバッター。その試合で2本のホームラン。信じられない活躍です。大谷選手は、ニューヨークに行ってもニューヨークがどういうところだか知らないというほど、コンディション調整に気を使っているのですが、それでも、このような症状が出てきてしまうのですね。大谷選手が、これからも長く活躍してくれることを祈るばかりです。
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メールマガジン発行者プロフィール：
尾藤峰男 公認投資助言者（RIA）
びとうファイナンシャルサービス株式会社 代表取締役
「米国CFA協会認定証券アナリスト」「CFP」「日本証券アナリスト協会認定アナリスト」「1級FP技能士」の4つの最高難度の資格を持つ。
金融機関と全く関係がない資産運用アドバイザーとして、投資助言料のみで個人の金融資産や退職金の運用助言・ライフプランニングサービスを提供する。グローバルな投資理論や外国株投資・国際分散投資に精通。日本経済新聞、週刊東洋経済、週刊エコノミスト、ダイヤモンドなどへ寄稿・コメント多数。日経CNBC、テレビ東京などにも登場。著書に「いまこそ始めよう 外国株投資入門」「バフェットの非常識な株主総会」。
2000年びとうファイナンシャルサービス株式会社設立。
投資助言・代理業登録-関東財務局（金商）第905号
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■発行責任者 尾藤 峰男(びとう みねお）公認投資助言者(RIA)
米国CFA協会認定証券アナリスト
日本証券アナリスト協会検定会員
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日本FP協会CFP認定者
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