2024/07/08 あきれてものが言えない日本企業の連日の不祥事
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-あきれてものが言えない日本企業の連日の不祥事-
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グローバル・スタンダードの米国証券アナリスト資格「CFA」と、FPの最上位国際資格「CFP」をもつ公認投資助言者(RIA)の尾藤峰男です。このメールマガジンは、読者の皆様のおかげで、第535号となりました。
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-あきれてものが言えない日本企業の連日の不祥事-
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洪水のように、連日、企業の不祥事事件が出てきています。みんなで渡れば怖くないというような勢いで、表に出てきています。この頃、日本の国力の衰えが目立って指摘されるようになりましたが、そのことと、この企業不正や不祥事は深くつながっていると見てよいでしょう。
□ 川崎重工と自衛隊の長年の不正癒着
国を守る自衛隊の隊員やOBが、長年にわたり、川崎重工と金品の裏金作りに勤しんでいたというのです。川崎重工の国税庁の税務調査で分かったとのことで、6年間で10数億円の申告漏れ、この金額が裏金だったと見てよいでしょう。税務調査の期間が6年というだけで、それよりかなり前から、この不正が続いていた可能性が高いです。そうなると裏金の金額はもっと膨らみます。不正の金品の中には、テレビゲーム機まであったというのです。こんな関係が、企業と自衛隊で続いていたのかと、本当にあきれてしまいます。いわば、こうしておけば、のうのうと受注は続けられるということでしょう。こんなことで、自衛隊は国を守れるのか、国民として不安になってしまいます。性的暴行の強制わいせつで有罪判決が出た後も、自衛隊員によるセクハラ問題は、新たに出てきました。考えてみれば、自衛隊は、これまで実戦を経験したことがないので、その実力は、実際に闘ってみないとわからないというなかで、こういった不正や不祥事が絶え間なく続き、戦闘員として戦えるのかと、一層不安になります。
□ また出た企業の不正、日立造船が船舶エンジン1364台の燃費データ改ざん
これもあきれてものが言えません。大型船舶エンジンで燃費データを改ざんしていたというのです。顧客の前でエンジンを試験運転する際に記録する燃料消費率が、うそのデータだったというのです。「顧客の前で」ということは、堂々と顧客にうそのデータを見せていたということです。よくこんなことができます。まさに「犯罪」。しかも、この不正は、1999年の製造分以降のほぼ全部のエンジンで行われていたというのです。いわば全世界の船舶のエンジンが、正しい燃費計算を間違っているとも言えます。なんだか背筋が寒くなってきます。これを受けて、国土交通省は立ち入り検査に入るとのことですが、国土交通省も連日続く立ち入り検査でさぞ大変なことでしょう。
□ トヨタの下請けいじめは、いまに始まったことではない
これまた最近明らかになったことですが、トヨタの子会社が無償で下請け企業に金型を保管させていたり、品質検査をしないで(要は欠陥でもないのに)返品したりしていたとのことです。トヨタは、原価低減活動と称して、下請けに、長年にわたり値下げ要請をしています。トヨタは、下請けにも真摯に製造コストの低減で支援していると言っていますが、一方的な値下げ圧力と紙一重とも言えます。トヨタグループの不正、そして、本丸のトヨタも最近ついに不正行為が明らかになったという中で、これからも、同様なことが出て来そうです。
企業の不祥事、不正事件が連日、こうして表に出ます。最近つくづく感じることは、こうしたことが続いているから、日本企業の競争力が長年にわたり衰えてきたのだなーということです。そして、日本は、こうした不正に対するペナルティーが極端に甘い。甘いので、さらに繰り返される。「みんながやっているから、やっている」「しばらくじっとしていたら、収まるだろう」というような態度が後ろにあると見ておいた方がよいでしょう。そして国の責任は重い。企業とのもたれ合い、あるいは役人の責任不行き届きが、こういった不正を起こしているといっても過言ではありません。
バフェットは言います。「新聞の一面に不正が載り、家族を悲しませるようなことが起きたら、私は許さない」。日本企業に勤める親たちも「お父さんの会社、悪いことをやっているの」と子供に言われたくはないでしょう。
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■ 編集後記:
これは不正事件ではありませんが、フジテレビが大谷選手のロサンゼルスの新居について報道したところ、観光客や地元住民が殺到して、プライバシーが侵されたとのニュースが報道されました。報道の基本を知らないといってよいでしょう。日本のメディアは、公的とプライバシーの垣根を知らないのです。「フジテレビの社長さん、自分の自宅前に、わんさか人が殺到したら、どう思いますか。」と尋ねてみたいものです。もっと大事なことは、大谷選手の戦績に大きく影響するということです。フジテレビは、その責任を取れるのでしょうか。
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メールマガジン発行者プロフィール:
尾藤峰男 公認投資助言者(RIA)
びとうファイナンシャルサービス株式会社 代表取締役
「米国CFA協会認定証券アナリスト」「CFP」「日本証券アナリスト協会認定アナリスト」「1級FP技能士」の4つの最高難度の資格を持つ。
金融機関と全く関係がない資産運用アドバイザーとして、投資助言料のみで個人の金融資産や退職金の運用助言・ライフプランニングサービスを提供する。グローバルな投資理論や外国株投資・国際分散投資に精通。日本経済新聞、週刊東洋経済、週刊エコノミスト、ダイヤモンドなどへ寄稿・コメント多数。日経CNBC、テレビ東京などにも登場。著書に「いまこそ始めよう 外国株投資入門」「バフェットの非常識な株主総会」。
2000年びとうファイナンシャルサービス株式会社設立。
投資助言・代理業登録-関東財務局(金商)第905号
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■発行責任者 尾藤 峰男(びとう みねお)公認投資助言者(RIA)
米国CFA協会認定証券アナリスト
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