2012/06/18 高配当利回り株は安かろう悪かろうではない!
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米国CFA協会認定証券アナリスト、CFPR、日本証券アナリスト協会検定会員、
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■ 毎週3分で、資産運用の成功へ導くメルマガ!:No.202(2012.6.18)■
グローバル・スタンダードの証券アナリスト資格CFAとFPの最上位国際資格
CFPをもつFP・資産運用アドバイザーの尾藤 峰男です。この週刊メールマガ
ジンは、読者の皆様のおかげさまで、第202号となりました。
このメルマガは、連載形式になっています。『株式』編、『投資信託』編、『債券』
編と続き、現在第4弾『資産運用』編となっています。お知り合いや友人の方に
も、ぜひ紹介してあげてください。
このメルマガでは、大切なお金の運用で皆さまのお役に立てるよう、その成功へ
のステップを私、尾藤 峰男がわかりやすくお話していきます。金融機関から完
全独立のFP・資産運用アドバイザーだからこそ、本当に役に立つ情報をお届けで
きます。これからも『本当はどうなの?』『本当のことを教えて!』に答えるメル
マガにしていきます。ぜひ、ご期待ください!!
私、尾藤 峰男は世界の金融業界・法曹界・会計士業界など誰もが認める世界
最高峰のグローバル・スタンダード資格、米国CFA証券アナリスト資格を有し
ています。日本発では得られない情報も、このメルマガでたくさん提供してい
きます。
米国CFA協会では、このようにいっています。
-CFA資格保有者といっしょにやることは、他のどの資産運用のプロとやって
も得ることができない心の安心を顧客にもたらす。
-CFA資格を保持しているということは、他のどの資産運用のプロでも決して
到達することのできないレベルで、お客様の事情や状況を詳細にわたり理解で
きる能力を持っていることを証明するものである。
■ メルマガ『資産運用』編
-高配当利回り株は安かろう悪かろうではない!-
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皆さん、高い配当利回りの株に対して、どんな印象を持ちますか?「高い配当利回
りの株って、結局、株価が下がっているから、利回りが高くなるんでしょう?下が
っているということは、業績が悪い場合に株価が下がる場合が多いから、業績が悪
ければ配当金も減るかもしれないから、必ずしも高い配当利回りの株がいいとは限
らないね。」と、むしろ敬遠する向きも多いでしょう。ところが、おっとどっこい!
考え方をがらっと変える必要があるのです。そのあたりを今週はお話しましょう。
□ 配当利回りが高い株の驚くべきパフォーマンス
米国の著名な投資関連の学者でStocks for the Long Runの著者、ジェレミー・シー
ゲルによりますと、下の表のとおり、1957年に配当利回りのもっとも高い上位20%
銘柄に1000ドル投資し配当金を再投資すると、2011年までに米国S&P500株価指数を
年率2.6%上回り、300%以上アウトパフォームしたとのことです。しかも、S&P
500指数よりリスクは少なかったというのです。同じく、次に配当利回りが高い20%
グループも、より少ないリスクで、S&P500株価指数を年率2.2%、同じ期間で275%
アウトパフォームしたとのことです。なお、下の表のベータという数字は、S&P株
価指数を1.00として、それより低いとリスクがS&P株価指数より少ないことを表し
ています。
配当利回り 投資利回り ベータ 現在時価*(*1957年1000ドル投資した場合)
最も高いグループ 12.6% 0.94 60.9万ドル
次に高いグループ 12.2% 0.82 50.7万ドル
中間のグループ 9.4% 0.92 12.6万ドル
低いグループ 8.5% 1.07 9.0万ドル
最も低いグループ 8.7% 1.23 8.3万ドル
S&P500指数 10.0% 1.00 17.4万ドル
□ 配当利回りが高いことは何を意味するか
さきほど冒頭で、配当利回りが高いということは、株価が下がっているからという
見方を紹介しましたが、確かに元本である株価が下がって配当金が変わらなければ、
配当利回りは上がります。
ここで、配当利回りが高いことの要因は2つあります。
1. 株価が安い。
2. 配当金は下がらない。または、配当金の下げ幅が株価の下げ幅より小さい。
株価は、業績の下落とともに、市場全体が下がったときにも、それに引っ張られて、
下がります。そして、配当利回りが高いグループ全般で見ますと、株価の下げ幅に
くらべて配当金は下がりにくい、あるいは、株価が下がっていても配当金を上げる
会社も多いのです。
ここで、1957年に1000ドルを投資し、配当金は再投資するとお伝えしましたが、こ
の配当金の再投資がポイントです。高配当とは、配当金がたくさんもらえるという
ことですね。しかも、元本である株価は下がっているから、配当利回りが高いとい
うことがいえます。そうしますと、どういうことが起きるかといいますと、たくさ
んもらえる配当金で、安い株価の株がたくさん買えるということになります。それ
が、上の表にあるとおり、長い間に、配当利回りが高いグループが、S&P株価指数
をはるかに上回るパフォーマンスになる理由です。
さらに、配当利回りが高い会社は、配当金を下げたがらないばかりか、業績を伸ば
して上げようとする株主還元意識が強い会社が多く、株価は、マーケットの売られ
すぎや業績への過度の懸念による株価下落を乗り越え、一時的な下落から戻り、さ
らに上がる傾向があります。そうしますと、株価が安い時に配当金再投資で株数は
多くなり、それが既存の持ち株とともに、パフォーマンスにさらに大きく寄与する
ようになるのです。
また、配当利回りが高い会社は、配当自体をたくさん安定して出す会社が多く、配
当を出さない会社より株価の変動が少なくなる傾向があります。それが、配当利回
りが高いグループがS&P株価指数よりリスクが少なくなる理由です。リスクが少な
く、パフォーマンスははるかによいとなれば、これは注目に値します!
□ ここでの留意点
ここでお話した内容は、すべて米国での株式投資の話で、日本株を前提にしていま
せん。日本株の場合、会社の配当金への意識が、米国に比べやや低い感は否めませ
ん。そうするとどうなるかといいますと、業績が悪くなるとすぐ減配に向かう、減
配するので株価は下落するという負の循環になります。そのため、はっきりとした
データはありませんが、必ずしも上のようなケースが当てはまるとはいえないので
す。
配当利回りが高く、配当金に下方硬直性がありますと、当然株価も下値抵抗感が出
てきます。そうすると、投資家も配当に対する信頼性から、株価の下値を買う動き
に出てくるわけです。このようなよい循環になるのが、配当金なのです。ここでも
配当金の重要性がはっきりと出てくるわけです。
私ども、びとうファイナンシャルサービスは、このような観点からお客様にアドバ
イスしています。特に米国や新興国の株式などに精通し、上のような本来あるべき
資産運用の姿をお客様が体現できるよう日夜努めています。
いかがでしたか、今週のメルマガ。これからも私、尾藤 峰男は、メルマガ読者
の皆さんに、真に役に立つ「資産運用を成功に導く」情報を発信していきます。
ご期待ください!
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■ 編集後記:
オウム真理教手配犯の最後の人物が通報につかまり、これで15年の捜索はようやく
終わりになったということです。捜査陣のお手柄といってもよいでしょうし、ご苦
労様でしたといたわる気持ちも出てきます。一方で、有力な通報への懸賞金の存在
も、今回逮捕への大きな要因になったことは否めません。一部では、通報しても相
手にしてくれなかったという、へまな話も伝わってきますが、1,000万円単位に高く
しても、重罪の手配犯を逮捕できるのであれば、十分見合うものです。今後もここ
は着目してほしいところです。また、設置カメラの存在も、大きな効果を上げてい
るようです。こちらはもっと、解像度を上げれば、さらに印象が強く残ることでし
ょう。こうして、検挙率が高まり、深刻な犯罪が防止されれば、それに越したこと
はありません。
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