2013/08/26 日本の株式市場は世界で最もリスクが高い
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－日本の株式市場は世界で最もリスクが高い－
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講師：尾藤 峰男 びとうファイナンシャルサービス代表取締役
プロフィール：
米国CFA協会認定証券アナリスト、CFPR、日本証券アナリスト協会検定会員、1級
FP技能士、金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーとして、個人の金
融資産や退職金の運用助言・ライフプランニングサービスを提供する。2000年当
社設立。グローバルな投資理論や外国株投資・国際分散投資への造詣が深い。日
本経済新聞、週刊東洋経済、日経マネーなどへのコメント多数。日経CNBCにもた
びたび出演。著書に「いまこそ始めよう 外国株投資入門」日本経済新聞出版社。
投資助言・代理業として関東財務局登録。
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■ 毎週３分で、資産運用の成功へ導くメルマガ！：No.254（2013.8.26）■
グローバル・スタンダードの証券アナリスト資格ＣＦＡとＦＰの最上位国際資格
ＣＦＰをもつFP・資産運用アドバイザーの尾藤峰男です。この週刊メールマガ
ジンは、読者の皆様のおかげさまで、第254号となりました。
このメルマガは、連載形式になっています。『株式』編、『投資信託』編、『債券』
編と続き、現在第4弾『資産運用』編となっています。お知り合いや友人の方に
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このメルマガでは、大切なお金の運用で皆さまのお役に立てるよう、その成功へ
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全独立のFP・資産運用アドバイザーだからこそ、本当に役に立つ情報をお届けで
きます。これからも『本当はどうなの？』『本当のことを教えて！』に答えるメル
マガにしていきます。ぜひ、ご期待ください！！
私、尾藤 峰男は世界の金融業界・法曹界・会計士業界など誰もが認める世界
最高峰のグローバル・スタンダード資格、米国CFA証券アナリスト資格を有し
ています。日本発では得られない情報も、このメルマガでたくさん提供してい
きます。
米国CFA協会では、このようにいっています。
－CFA資格保有者といっしょにやることは、他のどの資産運用のプロとやって
も得ることができない心の安心を顧客にもたらす。
－CFA資格を保持しているということは、他のどの資産運用のプロでも決して
到達することのできないレベルで、お客様の事情や状況を詳細にわたり理解で
きる能力を持っていることを証明するものである。
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■ メルマガ『資産運用』編
－日本の株式市場は世界で最もリスクが高い－
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5月23日の日経平均前日比-1143円の急落以降、この2,3ヶ月の間、日本の株式市
場は大変上下変動の大きい状況が続いています。この水準は世界各国の主要株
価指数の中でも、異常な局面にあるといえそうです。たとえば、8月2日まで60
日間の年率ボラティリティ（変動幅）を見てみますと、日経平均が38.2％、東
証株価指数が34.6％と22の世界主要株価指数のなかでダントツの1位、2位を占
めています。ちなみに3位はベネズエラ29％、4位は上海/シンセン27.4％となっ
ていて、ＮＹダウは11.6％で最下位です。変動幅が大きいことはリスクが大き
いことと同義語で、この期間日本の株式市場は、世界で最もリスクが高い市場
で、米国株式市場は最もリスクが低い市場だったわけです。なぜ、こんなこと
になったのでしょう。これには、日本市場に根ざす様々な悪弊ともいえる要因
が潜んでいて、一朝一夕に解決する問題ではないのです。
□ 株価変動を大きくする投機的な商品の存在
野村週報8月19日号によりますと、日経平均や東証株価指数連動のレバレッジ型
ファンドがこのところ注目を集めているとのことです。このレバレッジ型ファン
ドが、株価の変動を大きくしている面があります。レバレッジ型ファンドは、
指数が上昇した時、その値動きを一定倍率でファンドの動きに反映させること
を目指すもので、指数の動きの2倍、3倍の値動きを目指すようなファンドは、
単純に指数に投資するより大きなリターンを獲得できる可能性があります。
ちなみにレバレッジ型上場投資信託の出来高は、5月23日の急落直前1カ月間の
2倍から3倍の水準に達したとのこと。レバレッジ型ファンドは株価指数先物取
引を対象とするため、このファンドによる先物売買がさらに指数の値動きを大
きくする可能性が指摘されています。
□ 短期的な利益を目指す投機家が多い
レバレッジ型ファンドの出来高が急増しているところに見えるように、日本の
株式市場の変動が大きい背景には、短期的利益を目指す投機家が多いことがあ
げられます。彼らは市場の値動きを追って、秒単位、分単位、1日単位で利益
確保を目指します。取引は頻繁で、会社の業績を評価するというより、大きな
値動きに目を向け、そこから鞘を取ろうとするのです。したがって、これらの
取引が同じ方向に向きますと、上げ方向、下げ方向ともに変動幅が大きくなる
わけです。
□ 多様な投資家の存在が薄い
健全な市場は、個人投資家から機関投資家まで、長期投資・短期投資の様々な
投資家が参加している市場といってよいでしょう。企業の業績や株主還元を評
価し、長期の値上がり益と配当金の確保を目指す内外の投資家がいて、一方で
は短期売買を活発に行ない市場に流動性を与える投資家がいる。こういった多
様な投資家がいてはじめて健全な市場が生まれるわけですが、日本の株式市場
は、短期的な利益を目指す投資家の占める割合が大きく、企業の業績を評価し
その成長性を買って長期スタンスで投資する投資家が少ないといってよいでし
ょう。そのため売買を相殺する取引が少なくなり、一方向に変動する幅が大き
くなるのです。
□ 日本の株式への信頼が少ないのが原因
株式の変動が大きいのが問題ならば、短期取引を規制して変動を少なくすれば
いいという声も上がることでしょう。しかしながら、これは表面的な対処療法
で、短期取引をやりたい向きはいくらでも迂回して同じような取引を行ないま
す。ではどうしたらいいか。まずその原因を探ってみます。いくつか上げてみ
ましょう。
１．株の持ち合い等で、株主権がゆがめられている
２．企業の株価への意識が薄い
３．企業の株主還元意識が低い
４．企業統治（コーポレートガバナンス）が身内寄りで、株主権が守られていない
読者の皆さんは、流通市場の問題とか投資家サイドに原因があると考える人も
多いでしょう。実はそうではなく、行き着く先は上のようなところといってよ
いのです。信頼して将来を買える企業、よい投資先が少ないことは、漁場によ
い獲物がいないのと同じです。たとえれば、漁場に豊富なプランクトンや漁礁
が少なく、魚も集まらないのと同じです。株式市場で言えば、いわば市場が多
様性に欠け厚みが少ないということです。これではいい投資家は集まらず、値
動きを追って鞘を取る足の早い投資家ばかりが跋扈する変動の大きい市場にな
ってしまいます。そしてそういう市場はリスクが高い・・・。ならばリスクが
低く、獲物も多くたくさん獲れそうな漁場に行こうとなります。
原因は上の通りわかっているわけですから、そろそろ企業は目を覚ましてこれ
らの問題に真摯に取り組まなければなりません。
いかがでしたか、今週のメルマガ。これからも私、尾藤 峰男は、メルマガ読
者の皆さんに、真に役に立つ「資産運用を成功に導く」情報を発信していきま
す。ご期待ください！
それでは、皆さん、今週も充実した１週間でありますように！
このメルマガを、お友達にも紹介して上げてくださいね。
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■ 編集後記：
私事ですが、今月ランニング目標を２００キロに設定しましたが、２５日現在
１７４キロ走りました。暑い時期でしたが、まずまず予定通り来ていて、あと
２回ちょっとです。われながら、ここまで走れる充実感と健康のありがたさを
感じます。
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